あーさん

シンデレラのあーさんのレビュー・感想・評価

シンデレラ(2015年製作の映画)
4.0
ずっと観たかった今作、
”美女と野獣効果”で金曜ロードショーに登場!ラッキーだった♫

シンデレラと言えば、、
自分が若かりし頃、”シンデレラ・コンプレックス”なんて言葉が流行ったことがあり、白馬の王子様をただ待っているだけの玉の輿願望の強い女性というイメージが強いけれど…
今作では思った以上にきちんと自分の意思を持った、勇気ある優しい女性として描かれている。

観た方のレビューを読んでも、目新しい展開があるわけでもないオーソドックスな昔話だけれど、今作には何か心を掴むものがあるのだろうな…と予想はしていた。

それは何か?

それは、私が思うに煌びやかな衣装や日常とかけ離れた夢の世界へのランデブー!に加えて、ブレない家族愛。
シンデレラの心の中にかなりしっかりと今は亡き両親との家族の絆があって、その上に彼女の恋愛観があるので、王子とはお互い一目惚れで言葉はそんなに交わしていないように思われるが、彼女特有の勘の鋭さで王子の本質を見抜いていたのではないかと思う。
出会った時は見習いの”キット”だったから、王子だと知らなかったわけだし。。
彼女が相手に一番求めたこと、それはありきたりだけれど 多分”優しさ”だったり”誠実さ”。
愛されて育った人は、自ずと周りの人を大事にするものだと、彼女は自分の両親を通して知っていたのだと思う。

幸せな結婚の条件は、
永続的に愛し、愛されること。
どちらが欠けてもいけない。
だから、シンデレラと王子が相思相愛なのは結ばれる運命にあるということ。
王子がシンデレラとの結婚を諦めなかったのは、強い磁力のように惹かれる気持ちに嘘がなかったから。
最初王女ではないシンデレラとの結婚に反対しながら途中で亡くなる王と王子が最後にわかり合うやりとりは、とても印象的だ。

継母役のケイト・ブランシェットはさすがの貫禄。
冷たさの中に哀しさが垣間見えたのは自分だけだろうか。
”愛し、愛すること”の本当の意味を知らない彼女の哀しみが、その表情から伝わってきた。



とてもシンプルだけど、とても大事なこと。

”愛し、愛されること”

ビビディ・バビディ・ブー!と一緒に、心の奥深くに刻んでおきたい🍀



*こぼれ話

シンデレラ役のリリー・ジェームズ はイギリスのテレビドラマ『ダウントンアビー』に出演中。
ローズ役でチャーミングな魅力を振りまいていた彼女は、とても陽性の明るさを持つキュートな女優さん。
これからの活躍が楽しみ♡

意地悪な双子の義姉ドリゼラ役のソフィー・マクシェラも『ダウントンアビー』のデイジー役で活躍中。
彼女はドラマでは召使い役なので、ドレスを着た貴族の役柄に憧れていると以前インタビューで話していた。
この度、晴れてドレスの着れる役を演じられて良かった!
ユニークな役もできることがわかり、役の幅が広がりそう。

偶然にも、役柄としては反対の役を演じることになった二人のダウントンアビー・ファミリーに注目!

あーさん

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