みりお

シンデレラのみりおのレビュー・感想・評価

シンデレラ(2015年製作の映画)
3.8
『ロケットマン』のリチャード・マッデンがイヤな奴ながらとても素敵だったので、王子様なマッデンを堪能しようと鑑賞💓

公開時に映画館に行き、劇中でほぼ歌わないことにショックを受けたもの、大変満足感の高い実写化だったのを覚えています✨
大まかなストーリーは変えず、しかしシンデレラをただの王子様を待つか弱い女の子として描かなかったのが、『アラジン』と同じ成功の所以ですね👗✨

実写版のシンデレラは、父と母から「勇気と優しさを忘れずに」と教えられたことを常に心に留め置き、どんなに苦しく理不尽な仕打ちを受けようとも、相手を愛そうとします。
憎しみに憎しみを返したら二度と歩み寄ることはできないから、継母からどれほど憎しみをぶつけられようと、笑顔と素直さを返して、毎日を懸命に生きていました。

そんなシンデレラが継母に本気で怒りをぶつけたのは二回。
母の形見のドレスを破られた時と、フェアリー・ゴッドマザーがくれたガラスの靴を壊された時。
アニメ版のシンデレラにはなかった強い怒りが実写には表れていて正直驚きました💦
シンデレラと言えば、感情が欠落してるの?ってくらい、泣くときすらおっとりと穏やかなイメージが強かったから。
だから小さい頃は、「シンデレラはみんなと同じように舞踏会に行きたいのに行けないから泣いてるんだ」「王子様に会えないから泣いてるんだ」と思ってたし、アニメ版ではあながち間違ってなかったはず。

でも本作のシンデレラが怒るのは、大事な人から貰った思い出の品を壊されたときなんですよね。
このシンデレラは「王子様と結ばれたい」と思うより以前に、「大事な人の気持ちや思い出を大切にしたい」と思う子なんです。

だから父のことも見えなくなるまで泣いて見送るし、母の死を前にしても「強く優しく」と笑ってみせる。
もう二度と会うことのない使用人達を涙を流して見送るし、魔法が解ける時間が迫っていても、王様にキット王子の愛を伝える時間は惜しまない。
常に、目の前の人は何を感じ、何を求めているのかを敏感に察知する子✨
だからこそ、相手が敢えて嫌がることをし、大切な思い出を汚そうとされることに怒りを感じるのだと思います。

「何を考えているのかわからないくらいおとなしいく、か弱いシンデレラ」というイメージを、「目の前の人のためならいくらでも強くなれる、愛に溢れたシンデレラ」へと、うまく変化させていたことが実写化成功のポイントかなぁと思いました🍀

あとはシンデレラの一番の見せ所である魔法がかかるシーンをユーモアたっぷりで見せてくれたところがとても印象的🌟
"魔法で作られた夢のように美しいドレス"を、これほどまでに優雅に美しく表現してくれた点も好きでした💓
なんとこのドレス、247メートル以上のシルクとポリエステルとナイロンを使い、幾重にも層になったスカートには1万個以上ものスワロフスキークリスタルが散りばめられていたそうです😍❤️
しかもその製作時間は、16人で作っても550時間にものぼったのだとか👀❣️
海の底のように深い青さのドレスを、優美に揺らしながら踊るシンデレラを観ていると、やはり幾つになっても胸が踊るものだなぁと思わせてくれました❤️


【ストーリー】

優しい父と美しい母と幸せに暮らしていたエラ(リリー・ジェームズ)。
しかし母が病に倒れてしまい、嘆き悲しむエラでしたが、母から言われた「常に強さと優しさを忘れずに」という言葉を大事に強く生きようとする。
しかし貿易商を営む父親が再婚し、トレメイン夫人(ケイト・ブランシェット)とその連れ子である姉妹ドリゼラとアナスタシアと暮らすことになった矢先、父親が不慮の事故で命を落としてしまい、それを機に継母と義理の姉妹から召使いのように扱われる毎日を送ることに。
勇気と優しさを忘れずに、と母の教えを胸にひどい仕打ちに耐えてきたエラだったが、ついにこらえきれずに家を飛び出して向かった森で、宮廷で働いているという青年キット(リチャード・マッデン)と出会い、心惹かれるが……。


【キャスト・スタッフ】

*監督:ケネス・ブラナー
北アイルランド出身。
元は自身が演技をする方で、王立演劇学校を首席で卒業した後、23歳からロイヤル・シェイクスピア・カンパニーに参加して数多くの舞台に立ちました。
しかし既存の劇団の限界を感じ、仲間とルネサンス・シアター・カンパニーを設立👀✨
『十二夜』『お気に召すまま』『リア王』『夏の夜の夢』などを上演して人気を博したそうです!
俳優としての映画デビューは1981年の『焔のランナー』で、コンスタントに様々なジャンルの作品に出演✨
近年は『ハリー・ポッター』シリーズのロックハート役や、『オリエント急行殺人事件』のポワロ役、また『エージェント・ライアン』や『ダンケルク』などにも出演しています!!
監督としては1989年に『ヘンリー五世』でデビューしており、この作品では主演も自身で務め、アカデミー賞監督賞と主演男優賞にノミネートされるという偉業を成し遂げています🎉
その他の監督作は『ハムレット』『裸足の1500マイル』『マイティ・ソー』などがあり、多くの作品は自身も出演しています👍


*シンデレラ:リリー・ジェームズ
イングランド出身🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿
2012年に『タイタンの逆襲』で映画デビューし、同年にドラマ『ダウントン・アビー』で広く認知されるようになりました✨
そして翌年には本作に主演し、その後も続々と有名作に主演しており、他の出演作は『高慢と偏見とゾンビ』『ベイビー・ドライバー』『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』など!
今後『ガーンジー島の読書会の秘密』や『イエスタディ』が控えていてますます楽しみですね💛


*トレメイン夫人:ケイト・ブランシェット
オーストラリア出身🇦🇺
1994年に『Police Rescue』で映画デビューし、1996年の『Paradise Road』でハリウッド🌟
1997年『オスカーとルシンダ』で国際的な評価を得て、満を持して臨んだ1998年の『エリザベス』でゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞✨
アカデミー主演女優賞にもノミネートされていましたね🎉
その後はスターダムを駆け上がり、2004年の『アビエイター』でアカデミー助演女優賞を、2013年の『ブルージャスミン』でゴールデングローブ賞 主演女優賞、アカデミー主演女優賞を受賞し、名実ともに一流俳優となりました✨
その他の出演作は『リプリー』『ロード・オブ・ザ・リング』『バベル』『アイム・ノット・ゼア』『キャロル』『マイティ・ソー バトルロイヤル』『オーシャンズ8』など。
あと『崖の上のポニョ』で天海祐希さんが演じていたグランマンマーレの声を、アメリカ版ではケイトが演じました💛
『マイティ・ソー バトルロイヤル』ではケイトの声を天海祐希さんが演じていたし、気高く美しい雰囲気が似ていらっしゃる大好きな2人だなぁ💓💓


*キット王子:リチャード・マッデン
『ロケットマン』でみりぺでぃあ記載済のためお休み🍀
本作ではきちんと王子様でした💓
青い瞳がなんとも美しい、気高く理想に燃える王子様で、ラスト兵士に扮していたとこは、きゃ〜ってなったなぁ😍


*フェアリー・ゴッドマザー:ヘレナ・ボナム=カーター
イングランド出身🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿
この方すごい良いお家の出だとは聞いていたけど、ほんとにすごかった😳‼️
父親は銀行頭取で、曾祖父はなんと第一次世界大戦開戦時のイギリス首相ハーバート・ヘンリー・アスキスだそうです✨
本人もケンブリッジ大学に合格するほどの秀才ですが、女優としてのキャリアを考え入学しなかったとのこと。
1983年にTV映画『A Pattern of Roses』でデビュー🌟
1985年の『レディ・ジェーン/愛と運命のふたり』、1986年の『眺めのいい部屋』で国際的に注目を集めました!
1997年の『鳩の翼』でアカデミー主演女優賞に、2010年の『英国王のスピーチ』でアカデミー助演女優賞にもノミネートされましたが、未だ受賞はならず💦
その他の出演作は『レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語』『カンバーセーションズ』『ティム・バートンのコープスブライド』『チャーリーとチョコレート工場』『ハリー・ポッター』シリーズ、『アリス・イン・ワンダーランド』『レ・ミゼラブル』『オーシャンズ8』など!
映画監督ティム・バートンと結婚はしていないものの子どもを設けて一緒に暮らしていたそうで、一時期ティム・バートン作品の常連でしたが、2014年に破局したようです💦


*大公:ステラン・スカルスガルド
わぁ〜大好きなステランが、トレメイン夫人から賄賂をもらって、王子様とシンデレラの再会を阻止しようとするイヤ〜な大公役で出てました❣️笑
ステランはスウェーデン出身🇸🇪
1968年、TVドラマ『Bombi Bitt och jag』で俳優デビュー🌟
その後は舞台俳優となり、ストックホルム王立劇場の団員として数々の舞台に出演しました✨
1988年に劇団を離れ、『屋根の上の女』に主演、スウェーデンのアカデミー賞と言われるゴールデン・ビートル賞の主演男優賞を受賞しています🎉
その後アメリカ映画でも活動を始め、1998年の『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』あたりから注目を浴びるようになりました👍
その他の出演作は『レッド・オクトーバーを追え!』『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』『ディープ・ブルー』『ベオウルフ』『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ、『マンマ・ミーア!』シリーズ、『マイティ・ソー』シリーズ、『ドラゴン・タトゥーの女』『ニンフォマニアック』など。
またステランの息子三兄弟は全員超絶イケメンで、三人とも俳優として活動しています❤️❤️


*エラの母:ヘイリー・アトウェル
うわーお💛キャップの永遠の恋人マギーが、エラのお母さん役で一瞬出てました♫
ヘイリーはイングランド出身🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿
2005年にプリングルズのテレビ広告でデビュー🌟
映画デビューは2007年の『ウディ・アレンの夢と犯罪』でユアン・マクレガー、コリン・ファレルと共演し、2008年には『ある公爵夫人の生涯』で様々な賞にノミネートされました。
その他の出演作は『キャプテン・アメリカ』シリーズ、『プーと大人になった僕』など。
みりお

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