ホイットモア大統領

イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所のホイットモア大統領のレビュー・感想・評価

3.6
クロエ目当てで鑑賞。

順風満帆な生活を送っていたクロエ演じるミアだったが、交通事故により幽体離脱してしまう。辛い現実を目の当たりにしながら「戻るべき」か「去るべき」か、命の決断が近づく中、残された者たちや家族の愛を過去と現在で交差させて描く。

優しい世界…。
悪い人が1人も出てきません。

彼氏はこの手の作品にありがちなバンドマンだが、途中喧嘩を挟むものの思いやりに溢れ、乙女の胸キュン秘孔を北斗神拳ばりに突きまくる優男。同じくバンド・メンバーの女性も、最初はツンツンしているが、頼れる姉御肌だった。
中でもお爺の独白はダークホース。皆、両親祖父母は大切にしましょう。

人は死に直面して初めて、その人のありがたみや大切さがわかると言うが、本作はそれを死と向き合っている本人の立場から描いている点にオリジナリティがあった。
恋愛に奥手なクロエの初々しい演技もいいし、きっと『ラブリー・ボーン』や『ゴースト』、『エターナル・サンシャイン』が好きな方なら楽しめると思う。

また、ロックな彼氏にパンクな両親にも関わらずチェリストの夢を追うミアは、登場人物の中では “例外” かもしれないが、愛は等しく繋がっているというのも『インターステラー』的で琴線に触れる。