かえるのエリー

アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅のかえるのエリーのレビュー・感想・評価

3.8
ティムを愛する私、前作「アリス・イン・ワンダーランド」はもちろん劇場に観に行った。本作はティムが監督ではなくプロデュースになったと知り、観る気が失せて今の今まで放置していたが、ようやくの鑑賞。

世界観やキャラクターはティム版を受け継いでいるものの、ファンタジー感よりSF感が強め。時間を遡り、その要因を潰すために更に遡る様は「インセプション」の夢構造を思い出す。子供時代のマッドハッターはじめお馴染みのキャラ達の子供時代がかわいかった。

原題は「鏡の国のアリス」であるのに「時間の旅」としているのは、前作もそうだが、あまりにもジョニデのマッドハッターにフォーカスしすぎて、オリジナルと全然違う話になっているから仕方ないか。とはいえ、今回はジョニデよりタイム役のサシャバロンコーエンの方に目がいく。「ボラット」という強烈キャラであるのに、「シカゴ7裁判」という真面目な話も出たと思えば、ミュージカルで美声を聴かせたり・・・掴みどころのなさはピカイチだ。

ファンタジー感が減ったお話はアリスらしさが抜けて残念だったが、セットや衣装は大変素晴らしく、眼福な作品だった。