ゲイリーゲイリー

フルートベール駅でのゲイリーゲイリーのレビュー・感想・評価

フルートベール駅で(2013年製作の映画)
3.5
白人警官による、無抵抗の黒人青年への射殺事件。
近頃よく耳にする事件を聞くたびに、何故未だにこの様な事件が起こるのかと思ってしまう。

しかし、そもそも「未だに」と捉えている事自体が間違っているのかもしれない。
「未だに」と感じてしまうのは、この様な事件が過去のものだと誤認しているからではないか。
今この瞬間にも本作品の様な事件は起こっていて、根本的には何も解決してはいない。
私たち一人一人がこれらの悲劇を「今」の問題としてきちんと認識し、向き合う事がなにより重要なのだと考えさせられた作品であった。

そしてオスカーの人生にフォーカスする事で、家族友人の大切さや周りの人との支え合いの有り難さ等の、普段意識しない様な普遍的な出来事や人生がどれほど貴重なことかを再認識させられた。

発砲した警察官が本作品を見て何を感じるのか是非知りたい。