滝和也

ジュラシック・ワールドの滝和也のレビュー・感想・評価

ジュラシック・ワールド(2015年製作の映画)
3.9
闇夜を切り裂く閃光。

ジャングルをすり抜け
疾走するラプトルと
オーウェンのバイク!

全てのジュラシック・パークへのオマージュと恐竜たちへの愛に溢れたパニック・スリラー…。

「ジュラシック・ワールド」

先日、人気レビュワーさんの愛に溢れたレビューを見て再見です。

なるほどな〜。これは単体でも楽しめるけれど、全作見直してから見たら、評価が全く変わってしまう。それほどオマージュやシリーズ愛に溢れた作品です。通して見てきた事で作品愛が生れ、そこかしこにオマージュが溶け込んでいた事に気付くことで更に楽しめ、愛が深まる(笑)

細かなオマージュ部分はその方のレビューをご覧いただき、私は別の感想を(^^)

今作は前作までの開演前に失敗し、放置されたジュラシック・パークでの冒険ではなく、なんと開園しちゃったジュラシック・ワールドでのお話(^^)あそこから開園しちゃいますかとは思ったものの、前半部の開園したワールドや恐竜たちの描写が楽しく、対比的に後半のパニック描写を活かしています。

更にパニックを引き起こす、見事な敵役が登場します。インドミナス・レックス、遺伝子組換えによるキメラ(合成獣)です。熱感知、赤外線感知を遮り、周りに溶け込む擬態すら使用し、Tレックスをベースとした無敵のステルスザウルス。もはやゲッターロボにでてくるメカザウルスレベル(笑)知能も高いとは…。

最初はなんだ怪獣になっちゃったかと思ったんですが、こいつの登場が恐竜たちへの愛やオーウェンとラプトルの関係を際立たせますし、絶対悪のような存在がオーウェンとブルーのヒーロー性を際立たせることに気付くととても愛おしくなってくる(^^)

やはりオーウェン役のクリス・プラットのヒーロー性は素晴らしい。ワイルドで優しさを持つアメリカらしいヒーローが似合いますよ。ガーディアンで見せる愛らしさも良いのですが、正統派も良いですね。彼のラプトルとの関係がお話を引っ張るかたちであり、その愛が正に、ここ迄シリーズを引っ張ってきたファンの愛とも重なリます。

今作は今までレギュラー登場したTレックスも良い場面で真打ち登場の如く出番が来ますし、2作目から登場する翼竜たちもこれぞパニックもの的な演出で出てきます。技術も進み、予算も増え、今まで物足りないかなと思った演出部分がこれでもかと魅せてくる(笑)更に魚竜、モササウルスが…。人間に同じく作られた恐竜たちとインドミナスですが、まるで自然が生みしものと人が作りし悪魔の構図となり、ラストは…。自然の強さを見せつける様な展開です。

定番の子供たちの出演ですが、今作は無理なく、巧く捌いている感じ。邪魔になりすぎず、ウザさもなく、子供たちも共感しやすいと思います(^^)スピルバーグ監督だともう少し活躍させちゃうんでしょうが(笑)後、ヒロイン。大活躍ですが、もう少し可愛いと…(笑)もっと良いでしょう(笑)

ジュラシック・パーク愛を感じる、作品を愛している方にはたまらない作品だと思います。つくづく映画の見方とは面白いものだなと感じました。ロクに前作を見ずに見た時より面白さが段違い(笑)どうやら作品愛に目覚めたようです。少し早いですが予習終了。夏の新作楽しめそうです(笑)

追記 Tレックスのピンチに通りの端からたった一匹で走って敵に向かうブルーの姿に真のヒーローをみた(T_T)
滝和也

滝和也