ホイットモア大統領

007 スペクターのホイットモア大統領のレビュー・感想・評価

007 スペクター(2015年製作の映画)
4.0
どうも皆様、お久しぶりです。笑

『ノー・タイム〜』があまりにも衝撃的過ぎて、ボンドロスというか、燃え尽き症候群に陥ってました笑笑

でも、公開作は割と観てて、10月は(例の問題児を除き)傑作多過ぎだろと。こりゃ今年のベストは波乱の予感!…てことで以下、続きです。もう少し付き合ってください。


ファイナルに向けての序曲
〜Road to “No Time to Die” 〜 ④

『ダイヤモンドは永遠に』以降、権利問題で封印されていたシリーズ最大の敵:スペクターの名を冠した、当時の完結編。

呪縛から解き放たれたことでボンドとの関係性に新たな味付けがされてるわけだけど…
俺的には「え?それだけ?」て感じで、これが新たな足枷になってしまった気がしてならない。もっと言うと、このせいで(黒幕に)漂う小物感が…笑

監督はサム・メンデスが続投。
しかし、監督の作家性と、題材から来る揺り戻しとの食い合わせが悪かった印象。それまでの3作に比べて1番大味なことが起きてるのに、なんだか盛り上がりに欠ける。

とはいえ、会合シーンでの陰影の付け方はさすがだし、前作同様、夜の黒に暖色系の色使いや、広角レンズを多用した引きの映像がオシャンでした。

また、『ロシアより愛をこめて』を彷彿とさせる列車バトル、片やブロスナン・ボンドで見受けられたような冒頭のヘリ・アクションに、スーパーカー/雪上・チェイスなど、食い合わせは悪くても、007好きとしては「懐かしい…」と感じるシーンが盛り沢山!

特に良かったのが、無駄に広い “THE 秘密基地”。
そして、股間を痛めつけられない拷問。ボンドって椅子に縛り付けられてなんぼだと思ってるから、ここは本当に良かった。頭に穴空いてたけど笑

Sam Smithの主題歌「Writing's On The Wall」も良いんだけど、過去3作を “絡めた” OP映像で(クライマックス然り)『慰めの報酬』のマチューさんだけいなかったことになってるのが、曲調と相まって悲し過ぎた。