群青

マッドマックス 怒りのデス・ロードの群青のレビュー・感想・評価

4.8
2015年劇場視聴鑑賞14作目。
字幕で。


映画というのは劇場で観てこそ映画なのだ、と主張する人がいるらしい。

作品は映画館の大きさと音と空間を考えて作られているため自宅で観るのは監督やスタッフの意図した本当の映像ではないからだ。自宅で観るのは最早映画ではない、そう考えている人がいるらしい。

それはさすがに横暴かもしれない。いまや自宅での鑑賞環境も向上しているからだ。それにもともとテレビを観て、金曜ロードショーなどを観て育った自分としては自宅で観れるというのはとても恵まれていると思う。まあ毎度劇場で見れたらさらに恵まれているだろうけど笑

そんな過激な考え方には至っていないが、この作品マッドマックス怒りのデス・デスロードを観た後だと、それもあながち間違いではないと思ってしまうのだった笑


つまり、



ワットアラブリーデイ!って事ですよ!笑


この作品は映像麻薬である。わかりやすく言うと二郎系ラーメンとか天下一品ラーメンだ。食べた時、うわっすげ!となり、食後もラーメンの事を考え数日経つとまた引き寄せられるあの引力だ笑劇場で繰り広げられる圧、暴力、爆発、車、槍、銃声。全てが圧倒的なのだ。

キャラのセリフは最小限にしてしかも限りなくシンプルなセリフにしている。説明らしいものは何もない。さらにセリフを減らした分、キャラの演技でそのキャラの性格、位置付けが分かる。これが始まってわずか20分くらい。残りはただただその映像麻薬に浸っていける。
色彩も考えられていて、もともとは白黒だったが朝は砂漠の赤と空の青が印象的。夜はあえてありえない色にして灯や爆発で色を強調させている。

ストーリーは行って帰るだけなのだが、それでもどうしようもなく惹かれる。最初はストーリーなんてないと思っていたが、それは間違いだった事に気がついた。生きる。この一言に尽きる。生き抜く、そんなメッセージを掲げていると思った。

そして何より2時間で興奮にひたれるのは編集だと思う。この映画を編集したのが監督ジョージ・ミラーの奥さんマーガレット・シックセル。本編のために撮影されたフィルムは4800時間。なんと3ヶ月!これをひたすらみて2時間までに圧縮したのだという。
見ればわかるがアクションはとても計算されていて、人が死にそうなシーン満載なのにそういった事は皆無だった。何から何まで監督にコントロールされた映像が4800時間。とても取捨選択できる状況なのではないがそれでも選び抜いた映像が2時間なのだ。観た後だと確かに、と余韻がいつまでも残る映像に仕上がっている。
その証拠に今作はアカデミー賞の編集賞を受賞している。
その他にも、衣装デザイン賞、美術賞、ヘアメイクアップ&スタイリング賞(ハゲばっかりなのに笑)、音響編集賞、録音賞(作品の音は全部後付け)と6部門受賞だ!

これで監督賞と作品賞取ったら本当の意味でV8だったのに…と本気で悔やんで自分もヴァルハラに行きたかったのだが…笑


とまあ、これまでのシリーズもカルト的な人気を誇っていたのにそれを覆すなんていう偉業を成し遂げたマッドマックス怒りのデス・ロード。劇場で観てこそ!なのだがそうでなくても素晴らしい。是非見てその世界に浸ってほしい。

ワットアラブリーデイ!!!