このレビューはネタバレを含みます
ミステリーは割と好きな方だが、この作品はいわゆる王道モノとは違う。ラストは観客に委ねるスタイルのようで、私の低い知能では難解過ぎてその謎はどうやら解けそうにない。（笑）
美しい双子の姉妹と彼女たちに翻弄される2人の男たち。彼らが「もはや誰も信じられない、自分自身でさえも」と少しずつ追い詰められていく様は、さながらサイコホラーのよう。
現地の雰囲気もそうだが、それぞれの役者が纏う空気感も素晴らしく、薄っぺらく見えない。特に主役の良は、全体を通してもおそらく30分も満たないシーンの為に時計修理の修行を重ねたと聞く。また、中国語は監督に「上手くなりすぎだ」と言われるくらいに上達したらしい。そうした一つ一つの積み重ねが架空の物語にリアリティを与えていると思う。
