フォー・シーズンズは名前は知らずとも曲を聴けば誰もが納得するバンドで現に私もその一人。(『君の瞳に恋してる』やタモリ倶楽部のOP曲など)
実話ベースの為か物語は割と淡々に地味な感じで進んでいくのだが、随所で演者が生で歌い上げる曲の良さに聴き惚れてしまう。
途中の新メンバーが加入する場面での一つのフレーズから次々とボーカルや楽器が重なり合って曲が完成されていく様は、バンド経験者ならば堪らないシーン。
イーストウッド監督作品『ミリオンダラー・ベイビー』『グラン・トリノ』のような心に重くズッシリくるような作品ではなく、『インビクタス』のような自叙伝ベースだからなのか鑑賞後の爽快感は格別。
元はミュージカル作品にも関わらず今作のミュージカルシーンはラストのエンドロールのみ…。なのに全編通してミュージカル映画のようなリズム感溢れる楽しい映画に感じられた。