Kaoru

ゴーン・ガールのKaoruのレビュー・感想・評価

ゴーン・ガール(2014年製作の映画)
4.6
いやぁ〜すんごかった!ものすごぉく笑ってしまった。

デヴィッド・フィンチャーはやっぱりすごいっ!昔からの作品をずっと振り返ると、どんどん地味になっていくんですよ笑。つまらなくなったってことではなくて、派手なカメラワークや大仕掛けのプロットをこしらえなくても観客を引き込む技巧レヴェルがどんどん上がってるといぅことだと思うのです。アタシは兼ねてからこの監督を理系監督だなぁと思っていたのですが、今回も、薄気味悪さとシニカルな笑いの絶妙な分量が天才的だなぁと思ったのです。

レビューを読むと好き嫌い別れるよぅな感じですが、1つだけ提言。
まず大前提に、この作品は米国ではほとんどコメディの類いで扱われているといぅことが頭に入っていないとちっとも面白くない、ただただ不快になるだけの作品だと思うのです。

ものすんごくいろんなことを書きたいのですがネタバレするので言えないジレンマ。

でもほぼ後半あたり真っ赤っかのシーンからはもぅ笑ってしまってどうしようもなかった笑。

ベン・アフレックもいいですね。昔それはそれはとってもステキなイケメン俳優だったけれど、一度メディアにこっぴどく叩かれほぼ干された状態から、監督となってカムバックした俳優。あのだらしなぃ身体つき、時代遅れ気味の割れアゴ。(今回このアゴもスパイスになってます)うんうん、以前より一層いぃ役者になったなぁと思ったわ。ベンベンのダメ男っぷりも良かったし、何よりも主演のロザムンド・パイク、今まで目立った役はなかった女優さんですがあの演技たるや、やんばいですね。きっと今年大注目されそう。

サイコスリラーとか、サスペンスとかあんまり縛られて観ないでジェットコースターに乗る感覚で観てみるといいと思うわ。
個人的にはCSI NYのジョー役の女優さんがキャスターで登場していたのが嬉しかった。あの類いのワイドショーが全米でとてつもなく人気があるから恐ろしいわ。

元ネタは実際に起こった事件を題材とはしておりますが結論は違うし、原作も(米国ではかなり売れたようで)すんごい傑作だそうですがこれも結論も変えてるとのことで、あまり人間模様を深読みしないで、この夫婦を俯瞰してみるのがオススメ。

なになに?
女って怖い?男ってあんなもの?
いやぁ〜女とか男とかそんなくくりで観る必要はないわ。いつだってどの国だって人間ならば誰だって不完全でしょぅ。そしてその不完全さの可愛さを伝えるのが映画でしょぅ。そうそう、完璧なものは絶対にないのよね…(←意味深w)
鷹揚な目で観たらきっとすんごく楽しめる映画だわ。
Kaoru

Kaoru