ゆめちん

ゴーン・ガールのゆめちんのレビュー・感想・評価

ゴーン・ガール(2014年製作の映画)
4.0
ゴーン・ガール
 
公開当時に時間が合わず、見逃してしまった作品。この機会にBlu-rayで鑑賞しました。デヴィッド・フィンチャー監督なので、そう簡単にはいかないかと思っていたけど、想像以上の作品でした。
 
結婚して5年目になるニックとエイミーは誰もが羨む理想のカップルだが、結婚記念日当日にエイミーは突然姿を消してしまう。室内には争った跡があり、警察は他殺と誘拐の両面から捜査を開始する。

音響効果もあり、常に不穏な空気を感じながら、妻の失踪事件の謎解きがメインと思いきや、物語の本質がじわじわと滲み出てきて、意外な方向に進んでいく。その全く予測がつかない展開はとても新鮮に感じるし、この作品の魅力なのだろう。
 
ラストの着地点は、何とも言えない後味の悪さが残るけど、全体を通してそれぞれの思いが交錯しながら、暴力、狂気、嫉妬、浮気、嘘、虚構、人間の醜い部分が全て描かれ、濃密で見応えのある作品だった。
 
エイミー役のロザムンド・パイクの演技がやはり素晴らしい。違和感を放ちながら、色々なシーンで見せる表情が、少しずつ違って見えるのが印象的。ベン・アフレックの駄目夫ぶりは、見事なまでにはまり役。

上手いなと思ったのは、最初と最後に同じようなシーンを挿入しているところ。冒頭とラスト、見るタイミングで、全く違うシーンに見えてくるのが面白い。
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