ばーとん

紙の月のばーとんのレビュー・感想・評価

紙の月(2014年製作の映画)
4.2
地下鉄の階段をゆっくりと降りてくるシーン。彼女の抱える破滅的な性質や、これから起こる不穏な事態を予感させる巧みな映像表現であり、その後の物語に夢中になってしまった。監督が吉田大八だと知ったのはエンドクレジットで、ああ流石だなと思った。クライマックスでの小林聡美との対峙は素晴らしいね。単なる横領犯罪をベースに人間の幸福論にまで言及してしまうとは恐れ入った。全ての価値観と自らの過去を文字通り叩き割るようなカタルシスも良い。その後のラストシーンは少々楽観的な気もするが…宮沢りえのおっぱい見たかったな。
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