友人の結婚式のために来日したカメラマンと、偶然出会った男娼の少年との関係性の変化を描いた話。
この監督の映画は初めて観たけど、確かに独特の世界観がある。
石田法嗣も決して美少年って訳じゃないし、演技が優れているとも思わなかったけど、オーラやカリスマ性が感じられて、役に説得力があった。
村上淳の元締め役もぴったり。ああいうやさぐれた役が本当によく似合う。
ホテルの浴室に横たわる死体や、結婚式から女と逃亡する新婦など、冒頭のインパクトも凄まじく引きつけられた。
ただ、そこから写真スタジオのシーンがダラダラと長い。元締めからの落とし前にまつわる逃亡劇とか、少年を巡っての友人同士の対立とかが、唐突なのに妙に生々しく感じられてイマイチ合わなかった。
ラスト並走するタクシーでの2人の表情は深みや余韻を感じられて良かったけど。
最後まで観られたけど、この作品はあまりハマらなかった。
しかし、先が読めない展開にハラハラしたし、好みな雰囲気ではあるので、他の作品も観てみたくなった。