どうした！？ダンカン・ジョーンズ？！とでも言いたくなるファンタジー・アクションの珍品。
剣と魔法の、正統派ファンタジーな世界観は悪くない。人間側とオーク側の人物配置もまずまず。映像の迫力も、まあある。しかし、どうにも気持ちが盛り上がらない。人間側の主人公であろう騎士(名前が思い出せないくらいには影の薄いやつ)のドラマが心底どうでもいい。ヘタレ魔法使いも、最初から魔法をまあまあ使いこなせているのでどうにもキャラクターが立っていない。更には一番頼りになるはずの守護者の設定が意味不明すぎる。なんで彼一人しか守護者はいないのか？あの王国の危機管理能力はガバガバか。
一方のオーク側も微妙。最初こそ勇敢な戦士としてキャラが立っていたデュルタンも、終盤ではかなり残念なことに。
更にこの映画で一番の問題はズバリ専門用語。この世界で使われる用語はカタカナばかりで、なおかつろくに説明もされないのでイマイチ話についていけなくなるのだ。
総じてあの「ミッション8ミニッツ」を監督したダンカン・ジョーンズ作品とは思えないほどゆるくてパッとしない映画だった。やはり「ロード・オブ・ザ・リング」は偉大だなあ…。
