ズギャビンツェフ祭、完走。
ラブレス楽しみになりました…
この監督、美しい映像美とともに、古典から脈々と流れる「神の不在」「神の沈黙」についても継承しているのね…
ヴェラの祈りではタルコフスキーと思ったけれど、これは、なんといいますか、ベルイマンを感じる作品でした。ご本人がそう思っていないかもしれませんが…
大きな力の前では、人とはなんと弱く、儚いものなのだろう…
次々と襲いかかる試練と人の業、欲望と権力に屈したくない主人公を見ているのが本当に辛い。
そして最期の欲まみれのあの人があそこで子供を連れているのはゴッドファーザーの洗礼シーンと重なる。
こんなにも美しい景色、蒼く冷え冷えとした風景に心まで冷えてしまう。なのに好き、それがズギャビンツェフの世界ということか。