860本目
この作品はエリザベスⅠ世を描いていますが，歴史映画は大好物なため，ふつうにおもしろかったです。
25歳で即位し宗教面では中道政策を採り，英国国教会を確立させ，カトリックとピューリタンの両者を抑圧したことや，国際紛争にまきこまれることを避け，スペイン国王フェリベ２世の求婚を拒み，一生独身を通したことなど，正史に忠実に描かれています。
作品を鑑賞するまでは生涯独身を決めたのは自分の強い意志によるものだと思っていましたが，彼女も愛に苦しんでいたのですね。
即位してから家臣に裏切られ，宮廷の中の立場が危うくなってきます。お飾りのような美しい女性から，もがき苦しんだ末に女王としての威厳を得るまでをケイト・ブランシェットが演じていますが，彼女の演技が見どころです。
ラストの頃には「スターウォーズ」のジェダイマスターのような容姿となってしまうのが衝撃的でした。
それにしても、どの時代・地域でも世継ぎ問題は一筋縄では行かないものです。
続編の「ゴールデン・エイジ」も楽しみです。
