ドラえもんは猫型ロボット

テロ、ライブのドラえもんは猫型ロボットのレビュー・感想・評価

テロ、ライブ(2013年製作の映画)
4.3
「キャスターに復帰するんだろっ!寝言をいうんじゃないっ!?」

評判は聞いてたが、こりゃ面白い!

〈あらすじ〉
ある理由によりラジオ番組に左遷された元人気テレビキャスターの番組に、ひとりの男から電話がかかってくる。「今から橋を爆破する」という男の話を信じなかったキャスターだったが、本当に橋が爆破されたことから、自らの野心のために、男とのやり取りを独占ライブ放送するお話。

ラジオ番組のブースを舞台に展開するハイスピードサスペンス映画。
誰も彼も、自らの利益のために欲望まみれに動く姿に、メディアとか警察とか政府の存在すら疑いたくなる韓国映画。
この人間のドス黒さを全面に押し出して、話を進めるあたりが本当に凄い。

日本でこれ企画したら、
「話が胸糞悪すぎる」で、いい人ばかりで、「メディア凄い、警察凄い、政治家凄い」を全面に押し出した映画になりそう(偏見)。

復職のチャンスと見るや、
テロリストと取引しながら、機転を利かせて、平気でやり取りを続ける主人公が一周回ってクズカッコいい。
局長の「出世のためなら、人の命なんて知らんよ」という態度もスゴイ。
この人たち、本当にカタギの方々なんだろうか?
アウトレイジじゃないよね?

最後を除けば、事件のほとんどを一部屋だけで展開させるのに、刺激的な展開のオンパレードで観ていて飽きない。

善人がほとんど出てこない利己的な人間たちの映画で、胸糞の悪い言動ばかりが続くので、人間の善性を信じる人は観ない方がいいと思う。
ただ、欲望丸出しのドス黒い韓国映画好きな人で、まだ観てないよって人はぜひ観てもらいたい作品。

緊迫感あり、オチよし。中だるみすることなく一気に観れる良作サスペンス映画。
大変面白かった。
大満足です。

「一言謝るって、そんなに難しいことなのか?」
この作品のテロリストは、人の良心を信じすぎだ。
韓国映画の世界じゃ生きていけないぜ!