2015.3.23 渋谷シネパレス
とにかく、腹が減るフードムービー。
製作・監督・脚本・主演のジョン・ファブローは『アイアンマン』シリーズの監督としても有名だが彼の新作は低予算映画のロードムービーだった。物語の内容からしてハリウッド大作を一見否定するような感もあり「これが俺の本当に作りたいのもの」という魂の叫びのようなものが聞こえてきた。
一流シェフのキャスパーはオーナーとの衝突から店を追われる。とにかく料理を作る事と人に提供する事が生き甲斐のキャスパーはフードトラックを始めアメリカ冒険の旅に出る。なかなかありきたりな自己再生の物語だが要所要所がさわやかすぎて気持ちがいいのだ。とにかく悩まない人物たちと陽気な音楽が秀逸。また劇中出てくる極上の食べ物を見ると腹がずーっと鳴ってしまうのです。父子の絆の再生の物語要素もありポジティブな仕事論を持ち合わせこの時代特有なSNSを絡めた物語は誰もが共感できるメッセージだと思います。
とにかくオススメの一本です。まちがいなくこの映画を観た後はキューバサンドがたべたくなるでしょう。
