2015.2.13 TOHOCINEMAS六本木
77歳になったリドリー・スコットの新作は旧約聖書の出エジプト記をもとにした叙事詩的映画。とにかくもう3Dで暴れまわる虫たちがリアルすぎてつらかった。
画力の凄さは相変わらず凄まじくモーセとラムセスの擬似兄弟の描き方に愛を感じエンドロールで流れる【トニー・スコットに捧げる】の文字にグッとくる。日本人にはあまり共感できない神にまつわる話でありながら昨年のダーレン・アロノフスキー監督の『ノア 約束の船』のようなファンタジックな表現に逃げず極めてリアル志向に描いた点は流石の一言。
上映時間も長めで冗長な印象は残るもの圧倒的すぎる映像とエキストラと馬の数の多さにぶったまげる。150分間をかけて兄弟喧嘩を描いてしまうあたりに亡きトニーへの愛を感じずにはいられなかった。
『グラディエーター』『キングダム・オブ・ヘブン』など歴史映画も得意としまたSF映画もお手の物という77歳リドリー・スコット恐るべし。必ずや劇場で見なければ損をする映画でありますので是非劇場まで足を運んでくださいまし。
