901本目。
作品のタイトル名に魅かれたことと、かつての「007」のボンド役、ピアース・ブロスナンが出演していることから、おもしろいであろうと期待して鑑賞しました。
大晦日にビルの屋上で偶然知り合った自殺願望者たちの群像劇という興味をそそる話です。…しかし4人とも、自殺志願者の割に悲壮感を感じさせず、キャラ力も弱く印象に残りませんでした。
そのような要因が、自殺の動機も希薄に感じさせてしまいます。動機には人それぞれ個人差があり、自分と同じ物差しで測ることができないので一概には言えませんが、彼らは本当に自殺するつもりがあったのかと疑いたくなります。
序盤こそ、やや重い雰囲気こそありましたが、意外とすぐに明るい雰囲気の展開になります。中盤あたりで劇的なエピソードがあるかと思いきや、ほとんど何もないまま,彼らのこれからの生きがいを構築していく内容になるため、観ていてこの4人が元々何のコミュニティだったかも忘れてしまうような始末です。
結果、正直私は楽しめなかったです。俳優陣の演技も特に際立つところもなく、評価が下がる原因ではありますが、脚本が悪すぎるのが原因なのかな。4人が、それぞれの目線で真摯に「生」を見つめ直すような描き方であれば、感情移入もできたかと思います。
それはそうと、ピアース・ブロスナンの老化ぶりが心配になりました。