ここまできたら字幕は邪魔だ。字幕は映像には溶け込めない。いや、もはやセリフも不要なのだと思う。言葉は要らない。頭で考えるのだはなく、全身で感じることが出来るならば、フローレンス・ウェルチやパティ・スミスやイギー・ポップやジョン・ライドンが信じる世界が現実のものとなるだろう。湧き出る思いが抑えられないならば、言葉で考えてはならない。言葉では語れないものがある。
ルーニー・マーラは美しい。ホアキンとの間に生まれた子には、リヴァーと名付けたそうな。美し過ぎる。この世のものとは思えない美しさだ。「ベルベットイースター」のように天使が降りてきそうなほど空が低い日に「ベルリン天使の詩」のブルーノ・ガンツが恋をした女神に違いない。ルーニーに人類のすべてを託したい。新たなパンデミックが発生して人類の殆どがゾンビになったとしても、ルーニーだけは生き残って欲しい。