たけちゃん

パパが遺した物語のたけちゃんのレビュー・感想・評価

パパが遺した物語(2015年製作の映画)
3.7
人は愛されないと愛せない存在なんだ


ガブリエレ・ムッチーノ監督 2015年制作
主演ラッセル・クロウ アマンダ・セイフライド


3月に入り、忙しくなる前にと映画三昧だった今週末、最後に観るのはこの作品( ᵕᴗᵕ )

邦題から連想するのとは全く違うストーリー
でも、考えさせるいい作品でした!



ケイティの子供時代と成長した25年後
2つの時を並行して描かれる

ケイティが4歳の時、車の事故で母親を亡くし、生き残った父(ラッセル・クロウ)も事故の後遺症に悩まされながらも、親子2人での生活が始まる


一方、25年の時を経たケイティ(アマンダ・セイフライド)は心理学を学びソーシャルワーカーを志すが、人の愛し方が分からず、奔放な生活を送ってしまう


ラッセル・クロウの病気の演技がすごいですよ。真に迫っていて、辛い。


7歳のケイティが本当に可愛くて😆天使か!

カーペンターズの「遥かなる影」を歌いながら、親子で小説を書いているシーンが好き。カーペンターズの詩の世界と二人の関係がシンクロして、本当に素敵。この思い出がラストに繋がります!


だけど、天使の子供時代と25年後のケイティとのギャップに苦しんだわ(T_T)

父親を亡くした喪失感から、人を愛せなくなったケイティは、性に自堕落な生活を送る


空のコップに水を注ぐと溢れるように、愛も幼い時にたくさん注がれると、溢れるように人を愛し始める。アガペーの愛からエロースの愛へ。

しかし、子供時代に愛された経験が少ないと、人の愛し方が分からなくなるもの。

だから、足りないものを補うために物質的な愛を求めていく。ケイティがいっときの性に走るのはそうした理由から。


そんなケイティが本当に愛したい人と出会う
その出会いはお父さんの遺した本がきっかけではあるが、邦題のニュアンスではないよね…



ラストはぜひ、映画で確かめてください(^-^)