のん

野火ののんのレビュー・感想・評価

野火(2014年製作の映画)
4.1
疲れた。

90分足らずの映画にも関わらず終わった後どっと重たいものがのしかかる。

塚本晋也監督の『野火』はミクロな視点から戦争の本質に迫る傑作である。


一兵士の目線で描かれるこの映画に状況説明は一切ない。


日本の戦争映画は『永遠の0』に代表されるように、臭いや生々しさを感じないことが多いが、『野火』は徹底的にその逆をいく。


全編を通じて生々しくグロテスクに描かれる戦地の様子は、反戦を声高に叫ぶだけの映画よりも戦争の本質を突いていると感じた。


観るのには覚悟が要る作品です。
のん

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