丸くて面白みに欠けた型通りのアクション映画とは一線を画す、かなりぶっ飛んだ作品です。
イギリスの老舗テーラーが実は凄腕のスパイ集団だった…という設定はマンガやアニメのようですが中身もマンガやアニメのようです。
とんでもギミックのアイテムが多数登場し、それらを活用したアクションは爽快かつどこか滑稽味があり、アクション慣れした人でも楽しめるでしょう。
ややもすればギャグのようですが、それも制作サイドの意図したものでしょう。真面目なスパイ映画ではなくコメディアクションのようなシーンや演出が多い作品です。
なのでかっちりとしたストーリーや物語性を期待する人には合わないでしょう。
また、主人公の青年がエージェント=キングスマンになっていく過程がやや冗長で、学園もののようなやりとりやストーリーはほとんど活用できていませんでした。そこは非常にもったいないなぁと言った印象です。
とはいえ全体的には楽しく、アクションものとしてはオススメできる作品でした。