タスマニア

キングスマンのタスマニアのレビュー・感想・評価

キングスマン(2015年製作の映画)
3.5
2020年182本目。

素晴らしき英国紳士。
名門テーラーという表向きの姿や、スーツや武器などのデザイン、ルールや行動、精神性の全てが「キングスマン」だ。
傘というアイテム一つで、もう結構やられたね。
デザインってめちゃくちゃ大事だと思うわ。

その上、タロン・エジャトン、コリン・ファース、マイケル・ケインといった圧倒的英国感笑
最近になってようやく英国俳優と米国俳優の雰囲気の違いを感じ取れるようになってきた。

「デザイン」という意味で言えば、やっぱりあの花火シーン。
凄まじい殺戮シーンなのに異常なほどにポップ笑
「殺しを上品に」と捉えるのは少し無理があるけど、それでも「なんだか上品なんじゃないか」と思ってしまうような演出。
「威風堂々」流したりしたら、もうそれはオーケストラだよ。
痛快爆笑人間爆発オーケストラ。

そういえばガゼルのデザインも最高だよな。
キャラクターデザインと美しい人間そのものに兵器を埋め込むスマートさ。
悪役ながら天晴。登場シーンのインパクトも申し分ない。
ソフィア・プテラは何回か見てるけど、まともな人間の役見たことない笑

そして、サミュエル・L・ジャクソン。
凄まじいサイコな悪党なのに、言葉に力がこもっている「何も間違ったこと言ってないですよね」感すごい笑
悪のカリスマが申し分ないし、弱さというかへっぽこさが更に印象的。
ゲロの使い方が効果的だった!

エグジー(あと、ロキシー)というキングスマン誕生の瞬間でもあり、
ハリーの敵討ちでもあるキングスマンシリーズの始まりとして、満足だったわー。
なんか、ノーランの「バッドマンシリーズ」の第一作的な側面。
シリーズを見ていこうと思う。

ハリーがヘミングウェイの言葉を引用して "高貴であること" について、こう語った。
「他人より優れていることは気高さではない。真の気高さとは以前の自分自身よりも優れていることだ」
偶然にもこの数日前に見た「コンフィデンスマン JP」の中でもこの言葉が引用されており、ヘミングウェイの畳み掛けに驚いた笑
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