⚪概要とあらすじ
クエンティン・タランティーノが放つ、ウエスタン仕立てのミステリー。
雪が降りしきる中で馬を失った賞金稼ぎマーキス(サミュエル・L・ジャクソン)は、同じ稼業であるジョン(カート・ラッセル)と彼が捕らえたデイジー(ジェニファー・ジェイソン・リー)を乗せた駅馬車に同乗する。途中で保安官を名乗るクリス(ウォルトン・ゴギンズ)を拾った馬車は、猛吹雪から避難するためにミニーの紳士洋品店へ。メキシコ人の店番ボブ(デミアン・ビチル)や怪しげな絞首刑執行人オズワルド(ティム・ロス)などの存在にジョンが強い警戒心を抱く中で、事件が起こる...。
⚪キャッチコピーとセリフ
“クセもの8人、全員ウソつき。生き残るのは誰だ!”
「ブタみたいに出血してる」
⚪感想
血みどろバイオレンスミステリー作品。
『シン・シティ』を含めないとしたらクエンティン・タランティーノ監督の作品は初めて観るかも。『デスペラード』に出演はしていたけどね。
こうしてみるとそりゃ好みが分かれるわ感。
かなりブラックジョークが強めだけど巻き戻しや後半のネタばらしてきな展開は好き。
面白い、楽しい、好きよりはなんか凄いが勝ってしまう。
昔についての会話量が多めでちょっとついていけない感はあったけど登場人物を見分けやすくて助かった。
みんなキャラが濃いし、独特の訛りを感じたしやっぱり吹き替えより字幕で見るべきだと改めて思った。声優さんももちろん凄いけど俳優さんの声の力が半端なかった。
3時間近い映画だけどそうは感じない。
テンポとしては前半から中盤はやや遅いけど後半は引き込まれて早い。
長回しが多いけど気にしないとそんな分からない。
緊迫感は凄い。
とにかく血みどろ。
しかも真っ赤じゃなくてちょっと黒っぽい血で汚さを感じる。
血みどろパーティー。
オープニングの名前で日本人っぽい名前の人がいるなと思ったら美術監督の方か。『キル・ビル』も同じ方だとか。
「ミニーの紳士服飾店」に置いてあるものがやたらオシャレ。衣装も。
考え出すとポットとか椅子もめちゃくちゃ良かった。
作品に合わないようで合ってる音楽が良かった。
『きよしこの夜』だよね。聞いたことあるなって思ったんだよ。
シチューが不味そうなのに美味しそうっていう矛盾。具沢山で器に盛る時ボチャって音がする。シーンとしても重要なものになっているし、かなり印象に残る。
ジェリービーンズやミントキャンディーも美味しそう。コーヒーも飲みたいな。
とにかくサミュエル・L・ジャクソンとジェニファー・ジェイソン・リーが強烈。2人の笑顔が狂気。
ただただクソ野郎かもしれないけど爆弾級の衝撃を残していく。
密室はそこまで重要じゃない気が。
1人殺された...殺したのは誰?さぁ謎解きを始めようみたいな感じではないし。
毎回釘を打たなくてはならない壊れたドアが好き。癖になる。
全員ウソつきとあるけれどウソのレベルが違いすぎて悩ましい。そうでもないよね。ウソをついていない人もいるよね?
密室、ミステリーを期待して観るとちょっと違う。
⚪以下ネタバレ
全裸シーンはモザイクがかかるけど最小限だったからコメディー化してなくて良かった。
後半に登場するチャニング・テイタムとゾーイ・ベルが良い。チャニング・テイタムはハンサムすぎるし、ゾーイ・ベルは可愛すぎる。
フランス語チャニング・テイタムと無邪気なゾーイ・ベル。
血反吐と脳味噌被っちゃうシーンは逆にテンションが上がるレベル。普通なら「うわぁあ」ってなるのに「うぉおお」ってなる。
顔面血まみれは凄すぎて。
なんか本物のビンテージギターを壊しちゃったらしい。もう貸さないって言われたけど破片に俳優さんたちがサインして飾ったとか何とか。
結局のところ9人なんだけどO.B.を抜いたのかな。ジャケットにしないしそんなに顔が映らなかった気が。
でも結局デイジーの兄を入れたら10人なのか...。
映画にならないけどデイジーを取り返しに来た4人はもっと違う方法で取り返せたのではという思いにかられてしまう。それかもっと前半を短くして彼ら4人の繋がりやそこに至る経緯があってもいいと思うんだけどな。
⚪鑑賞
GYAO!で鑑賞(字幕)。