福福吉吉

名もなき塀の中の王の福福吉吉のレビュー・感想・評価

名もなき塀の中の王(2013年製作の映画)
3.0
◆あらすじ◆
少年院から成人の刑務所へ移送されたエリック・ラブは、暴力的で他人と衝突ばかりしていた。その刑務所にはエリックの父のネビルも収監されており、ネビルはエリックの行動に気を焼いていた。エリックは心理療法士のオリバー・パーマーの集団セラピーを経験していくとともに、少しずつ変わっていくが...。

◆感想◆
終身刑で収監されている父のいる刑務所へ息子がやってくるというなんとも救いのない話となっており、犯罪者であることが前提なので、感情移入することは難しいです。特にストーリー前半のエリックの凶暴さは思わず目を閉じたくなるくらいで、悪の塊のような人物でした。

エリック(ジャック・オコンネル)は幼い頃に父と別れ、母も早々に失くして施設に入れられていたという境遇があるのですが、この情報は後半にならないと分からないので、前半はとにかく暴力が全てのエリックに嫌悪感がありました。

そして、問題なのが父親のネビルで、エリックのためを思ってなんだろうけど、なんか違う。ネビルの思考が刑務所に染まり過ぎて、違和感しかなかった。

刑務所の中は意外と自由で、結構好き勝手にお菓子を食ったり、他人の部屋に入ったりと「これで矯正されるのか」と不思議に感じました。

エリックの初期の行動が危険すぎて、次第に性格が丸くなっていっても今ひとつ応援できない感じでした。
作品としては最後まで興味深く観ることができました。

鑑賞日:2023年8月16日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
福福吉吉

福福吉吉