KouheiNakamura

仮面ライダー1号のKouheiNakamuraのレビュー・感想・評価

仮面ライダー1号(2016年製作の映画)
3.5
あなたにとって、ヒーローとは何ですか?
広告代理店がキャッチコピーにしそうな質問ですが、この「仮面ライダー1号」を観た後ではついついそんな疑問を抱いてしまいます。

仮面ライダー生誕45周年記念作品とし作られたこの作品、伝説の仮面ライダー1号こと藤岡弘、氏が45年ぶりに主演として本郷猛を演じています。藤岡弘、さんも今や69歳。とうに還暦を過ぎているのに、ライダーとしての佇まいはまさに現役バリバリの貫禄。放送中の仮面ライダーゴーストに対して「君も、ライダーか…?」という場面なんて画面からはみ出さんばかりの威圧感。アクションもまだまだ若いもんには負けん!と顔出しでの立ち回りの連続。変身後のマッシブで重そうな仮面ライダー1号もめちゃくちゃカッコ良いです。藤岡弘、さんの勇姿を見られるだけでもこの映画は十分に価値があると思います。

が、いかんせん万人にはオススメしづらい要素が幾つか。まずは脚本のまずさ。本郷猛とおやっさんの孫娘(女子高生)がいちゃいちゃデートする場面は笑っていいのかどうなのか…。まあ、爆笑しましたが。また、いわゆる論理の飛躍がやたらと多い展開にも納得しづらいです。せめて1号が復活する理由ぐらいはちゃんと説明して欲しかった…。
他にもゴーストの活躍があまりないとか、レッツゴーライダーキックは本編で聞きたかった…などなど不満は尽きません。

でも僕はこの映画、好きです。確かにおかしい場面はあるけど、藤岡弘、さんの伝えたい熱い魂、ライダー魂がここにはある。アクションも見応えたっぷりだし。
そして何よりも映画の終盤、ゴーストの危機に駆けつける本郷猛に対して「たけしー!」という声援が!僕の隣に座っていた子供が画面の中の仮面ライダー1号に声援を送っていたのです。この体験が出来ただけでもこの映画を観た価値はありました。

ヒーローはいつも君のそばにいる!
KouheiNakamura

KouheiNakamura