真鍋新一

いたずらロリータ 後ろからバージンの真鍋新一のレビュー・感想・評価

3.4
80年代のファンシーな文化がロマンポルノにもやってきた!という感じ。サンリオっぽい丸文字とか、ロリータがポップなものとして日本に浸透してきた雰囲気が追体験できる。それはたぶん80年代のアニメブームともたぶん密接に関係していて、OVAで過激な描写がなされ、一般作品にも少しずつエロが入り込むようになってきたあの感じ、のように思う。

金子監督は『うる星やつら』の脚本も書いていたくらいだから多少はそういうところがあるんだろうと思って観ていくと、やっぱりテンポや構図がとっても80年代のアニメっぽくなる場面があって笑ってしまった。ロマンポルノ時代にはもう金子監督の世界は健在だったことがわかってうれしい。

主演の水島裕子がもともとそういう人なのか、監督の演出でそう演じているのかわからないが、当時の流行がよくわかるアイドル風の女優さん。一方、中盤から突然出てくる元アイドルの三東ルシアもまたマンガから飛び出してきたようなミステリアスな女王様役でこちらも素晴らしかった。
真鍋新一

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