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北の国から'95秘密のYOU5521のレビュー・感想・評価

北の国から'95秘密(1995年製作の映画)
4.5
前作では大物では菅原文太が出ていた。
端役で渡部篤郎と西島秀俊。
今回は宮沢りえと大竹しのぶだ。
宮沢りえはやっぱり絶世の美女。
オーラが出てる。とても田舎娘には見えない。
誰かに似てるなと思ったら竹下景子。
美人は通じるものがあるんだな。
初めてのワイド画面。
4:3のサイドバーはもうない

純は富良野に戻って清掃業の仕事、
街で正吉と暮らしている。
ショートが似合ってたれいはロングになった。
純と結ばれると思っていたので意外だった。
五郎は後遺症で足を引きずっているが
石の家は完成している

サブタイトルが「秘密」というだけあって
みんなことごとく訳ありだ。
そういえば『SR サイタマノラッパー』では
故郷に戻ったみひろは東京でAV女優やってたっけ。
「訳ありがデフォルト」でいいと思う

「嘘はある時は幸せを保つ人類最大の発明」
痩せて顔面蒼白の蛍が
「お金貸して」と言った時は戦慄した。
「改札口に入っていった蛍の
後ろ姿が焼き付いていた。
それはこれまで僕が知る蛍とは
全く違った蛍の背中だった。
背中は世の中のしきたりに逆らう
妙に凛とした強さを持っており
父さんや僕や家族のしがらみなど
気持ちいいほどに拒絶していて」
ああそっちの視点かと唸った

「北の国から」シリーズの最高傑作
いや日本のドラマ史上最高傑作なんじゃ
ないだろうか。
それは不条理に言及しているから。
蛍の駆け落ち先・落石のシーンは白眉だ。
蛍はてらいもなく「幸せにしているから」と告げる。
「幸せが何より」と五郎は言う。
「蛍、何でもいいんだよ 
何でもいいんだもう
こう思ってしちまったんだから
どこのどなたに迷惑かかろうと
自分に正直にこう思ってしちゃったんだから」
「それはいいとか悪いとかじゃなくて」
「何しようと俺は味方だ」
凪屋食堂での五郎は圧巻だ

その後、シュウとの終局を語る純に
五郎はこう問う
「どうしても駄目なのか?」
その控え目な口調には自然に対したもの
特有の諦念と優しさがある。
落石とあわせての名シーンだ
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