そこは、動物たちの〈楽園〉のはずだった…
ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオが贈るCGアニメ。監督には「シュガー・ラッシュ」を手掛けたリッチ・ムーア氏。
物語としては、肉食動物と草食動物が共に暮らす大都会「ズートピア」を舞台に、夢を信じる新米ウサギ警察官・ジュディ・ホップスと、夢を忘れたキツネ詐欺師・ニック・ワイルドの二人が、連続行方不明事件を解決する中で変わってゆく2人の関係を描いています。
ディズニーのアニメーションなので、登場するキャラクターが全て可愛い。動物だけの王国なので多彩な動物が出てくるので見ているだけで可愛いです。では、子供向けなのか？と言えば、物語は偏見や差別を扱っており、どちらかと言えば社会問題を提起しているものとなっています。
主人公のジュディが顕著ですが、地方コンプレックスとも呼べるものを持っており、警察の仕事とは○○だ、肉食系の動物は××だ、という偏見があります。思想的なものは人から言われないと気付かないもので、ニックと出会うことにより気付かされます。
ジュディのパートナーであるニックは、詐欺師をやっているだけあり、口が達者で、イケメンな性格をしています。終盤のセリフにキュンとした人も多いはず。
事件を解決することに欺瞞や汚職が見つかり、ディズニーにしては攻めているなと感じました。外見が綺麗なのに、中身は問題提起をしている。これも１つの偏見であり、それを含めての製作だとしたら見事なものです。
単純に映画としてのテンポも良く、もし人間がいない環境で動物はどんな生き方をしているのかな？という世界を見事に描いています。子供から大人まで楽しめるエンタメ作品となっていました。
