翼

ガガーリン 世界を変えた108分の翼のレビュー・感想・評価

3.1
重圧、責任。

何のために宇宙を目指すのか?
浪漫、未知との遭遇、尊厳、いろいろあるけど、1960年代のソ連に於いては「誇示」に他ならないと思う。

劣勢の冷戦の中で、宇宙開発はソ連とアメリカの代理戦争となっていく。
「我が同志が宇宙へ一番乗りだ!」
と喜ぶソ連に国民達。もう競争意識と国民性と言葉に表れてるよね。
トタン屋根みたいな外装に電灯みたいなスイッチ。突貫工事で向かう宇宙。この葛藤はアメリカ視点で「ファーストマン」で描かれているので、併せて見てほしい。

最後のエンドロールで知る、彼の帰還後の苦悩と亡くなり方。

重圧、責任。
ガガーリンは宇宙に行って、幸せだったのだろうか。
翼