ネタがなければ、ネタを作ればよい。
そう割り切ってビジネスとして事件、事故の映像を取り、テレビ局に売る事になったひとりの男。
ジェイク・ギレンホール主演で、製作の一人でもあるけれど、この人は製作になってもヒーロー、いい人なんてやらないですね。
どこか屈折した演技派的要素の方を優先させるみたい。
全編ジェイク・ギレンホールを追っていて、この時ほかの所では、がありません。ジェイクが映画を引っ張っている。
もう一つ、ジェイク演じるルーは、学歴は高くないけれど、ネットでビジネスを学び、話術が巧み。屁理屈こねて相手を丸め込んでしまう。
金の交渉のシーンがやたらと多い。
仕事をしてお金を得ることは基本だけれど、「好きな事をして」お金につながるか、というような屁理屈には観ている私が変に納得してしまいました。
ルーは、どんどんスクープ映像を撮る事にのめり込んでいくのですが、それは同時に編集したり、改竄したりすることにより「物語」になっていく。テレビは報道といっても「物語」を観客は望んでいるというのが皮肉。
昔「タカに襲われそうになっている少女」の写真を撮ったカメラマンがピューリッツア賞を取ったけれど、どうして助けなかったのか、と人道的な部分を批判されて自殺した事を思い出しましたね。
ただのいい人もできれば、クレイジーだったり、壊れていく人も演じられるジェイク・ギレンホールはとても好きな役者さん。
後、映画に出てくる赤い車がかっこよかったですね。車の映画でもあります。