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ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたちのTEPPEIのレビュー・感想・評価

3.3
ちょっと贅沢にプレミアシートに3D・電動ソファーにゆったり浸り、ティム・バートン最新作「ミス・ペレグリン」を鑑賞。さすが封切り日とあって観客は大勢。小さな子供も多く、アメリカの映画館は日本に比べて明るくポップで賑やか。トレーラーも大評判で原作未読だが、再現力がかなり高いと現地の友達も大絶賛なので仲良く行ってきました。
こーんなに楽しい映画とは思わなかった。しょっちゅう笑いがあって、ティム・バートンの作風というよりもクリス・コロンバスの色が強い。特にダークでコアな演出はバートンの色を感じたが、いたって脚本もストーリーもシンプルで王道。映画館で観るには最高に煌いている。特に破局したヘレナ・ボナム・カーターをミス・ペレグリンにしないあたり興味深いが、エヴァ・グリーンが演じると妖艶さがあって良かった点も多い。しかし現地の人からも時たま言われる彼女の英語はとにっかくフランス訛りがすごい。これネイティヴでも聞き取るの辛くねって思った矢先、彼女の早口で数名ブーイングがあったのも事実だ笑。なんといってもミス・ペレグリンが主人公というわけでもないので、メインとしての奇妙な子供たちには大いに楽しませてもらった。とても楽しく観れたのが本作の強みである。エイサ・バターフィールドをはじめとするキャスト陣、特にサミュエル・L・ジャクソンのおふざけっぷりとジュディ・デンチの抜かりなさがこの作品には溢れている。ここ最近のバートンはちょっとって作品が多かったが、近年の「ビッグ・アイズ」含め、彼の作風に変化が生じて、その変化が見事にいい方向に行っている。こればかりは巨匠というなの賜物である。
総評として、「ミス・ペレグリン」はシンプルだが、壮大な映像美とどこかオマージュに溢れた職人技が光る1本。題材的にはありふれているだろうが、本作に至ってはバートンだからこその完成度である。最後にグロテスクな表現多くて失笑する家族もいたが、基本そこはバートンユーモア好きにはたまらないかと笑
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