きよぼん

ジャスティス・リーグのきよぼんのレビュー・感想・評価

ジャスティス・リーグ(2017年製作の映画)
4.0
最近のロールプレイングゲームって転職ができるじゃないですか。戦士で始めたキャラクターがレベルが上がると転職で魔法使いになれて、さらに僧侶になれば魔法も回復も戦闘もできるというスーパーキャラクターのできあがり。それはそれでキャラを育てる楽しみで面白いです。でもロールプレイングゲームの魅力っていうのは、前に出て戦闘する戦士、後ろから戦士を魔法で補助する魔法使い、さらに体力を回復させる僧侶、宝箱を開く盗賊などパーティのメンバーがそれぞれの役割を果たすところに面白さがあると思うのです。

そんな、ここはオレがやるからオマエは向こうを頼む!なチームの熱さがつまった映画だジャスティスリーグ!

超高速移動、サイボーグ、戦士、水を操る、金持ち(?)という特殊能力を駆使してお互いを助け合うところは燃える!

空気の読めない若い未熟さ、機械化された身体がいうことをきかないことへの恐怖、恋人のトラウマ、人への不信、自分という人間に悩むこと、それぞれがほんとややこしい葛藤を持ってるヒーローたち。そんな人のつきあい苦手な奴らが、それでも一緒にやらなきゃダメだと不器用に協力していく姿が泣ける!

これぞ全員集合映画の醍醐味満載。

アクションシーンも迫力あります。DCシリーズのクライマックス特有の地球壊滅レベルのど派手アクション健在。そしてフラッシュの高速移動を生かした見せ方が面白い。最初は高速に移動するだけなんて役にたつんかいなと思ってましたが、バトルの中を超高速で動き回ってチョッカイ出すの最高!

そしてもはやとろけるぐらい素敵なワンダーウーマンのソードアクション!さらに敵だらけのところをマシンガン打ちながら駆け抜けるバットモービルのかっこよさにも痺れます。

お話的には非常に単純。しかしながら、ボスキャラであるステッペンウルフが最後は意外な最後を迎えるのは示唆に富む。さらにスーパーマンの死後からはじまる本作ですが、「スーパーマンがいなくなった世界」とは、希望がなくなった現実の世界の暗喩。明確な説明はされていないものの、深読みできる世界観を持っています。

マーベルと比べてどーだとか、これからいろんなこと言われると思いますが、でも「よかった!」でいいじゃないですか。DCはDC。それはこの映画のヒーローたちが語ってくれるように、それぞれの個性を生かして人を楽しませてくれればいいことです。

ちなみにバットマンの特殊能力は「金持ち」だそうですが。自分の特殊能力は「ハンサム&セクシー」です。
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