滝和也

ドラゴン危機一発'97の滝和也のレビュー・感想・評価

ドラゴン危機一発'97(1997年製作の映画)
3.5
ドニー師父の
光の如き拳と
烈風の如き脚技が
悪を撃つ!これぞ
李小竜を継ぐもの
にして
実写版北斗の拳!

若きドニー・イェン監督主演!

「ドラゴン危機一発97」

ドニー印の香港クンフー・アクション。ストーリーは…ありません!アクションのみの点数です!高速の演舞による圧倒的な迫力と何者にも容赦ない凄絶さがこの作品を世紀末救世主伝説かの如き世界観に導いてます(笑)

一応ストーリーは…若者が闇社会のボスらしき人物に会いに行く所から始まります。部下がその男の昔話を始め、回想として描かれます…。その男マンヒン。戦後10年、記憶を失い、ある村にフラリと現れた男は、現れた謎の山賊を蹴散らし、ある女に出会います。その女はマンヒンの過去を知り、待ち続けた女だったのです…。

ストーリーよりもやたらと現れる山賊らしき謎の集団とのドニー師父との戦いが徹底して描かれちゃいますので話がよくわからないまま進んでいきます(笑)記憶喪失なのは見てる方も同じ(笑)なぜ戦うのか、何があったのかもわからないままストーリーは進むので考えない方がよろしい、ブルースも言ってますよね、考えるなと(笑)

この謎の集団が正にヒャッハーな連中に見えて、北斗の拳の序盤の雑魚軍団かと…。その連中も鎖使いに拳銃使い、虎拳使いの暗器持ちがいて、かなり強いので見応え十分です。

何よりも目にも止まらぬ速さで迫る拳、刀、脚技が続くのでその迫力たるや、風切りの効果音含めて凄まじいの一言。ドニー師父の持ち味である光速クンフーアクションの醍醐味を感じられます。特に虎拳使いとのアクションは凄まじく、ドニー師父のクンフー、ここに極まれりです。あ、因みにドニー師父には銃弾は基本当たりません(笑)この頃からか(笑)

ドニー師父の光速の拳を見ると正に北斗百烈拳(笑)まぁ、中から爆発しないけどこれぞ実写版の迫力ですよ。脚技も正に。そもそも北斗の拳もブルースリーのアクションにかなり影響されて書かれてますから、ドニー師父がブルースリーのファンだけにクロスしてくるんですよね。

ラストは女性を人質に…って容赦ねぇなぁ…(笑)それじゃユリアを人質にしたシンじゃねーかと思ったんですが、ここまで見てたらシン編の北斗の拳みたいな話だったと。プロットごと似ていて…ヒャッハーの部下を倒し、ボス、人質の女と更にバットみたいな仲間もいますし。大人版だけど…。ドニー師父、北斗の拳読んでる説をここに唱えたいですね。

ラスボスが虎拳使いより弱そうなのは内緒で…一応リアル系のムエタイ使いっぽいんですが…首ずもうからの膝、真空飛び膝蹴りも出ますが…(笑)最後はああなるので次作あれば南斗白鷺拳の使い手で…(笑)北斗の拳繋がりはもう良いですね。

いっそ、ケンシロウをドニー師父にやってほしかった気が…(笑)まぁ無理か。決め決めの若きドニー師父が荒ぶるアクション作品、一応オススメです。
滝和也

滝和也