のん

アベンジャーズ/エンドゲームののんのレビュー・感想・評価

4.1
欲張り集大成


公式からネタバレ禁止令が出ているので、作り手に敬意を表してストーリーの詳細はここには書かない。これから観る予定の皆さんは悪質なネタバレが横行する前にスクリーンで確認してください。



『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』で衝撃的な結末を迎えたその続きを誰もが気になっていたところであるが、多くの人が想像していたであろう展開は最初の15分であっさり裏切られる。



本作は延べ22本にも及ぶマーベルシネマティックユニバースの一つの結末であり、11年間の全ての総決算でもある。あまりに膨らみすぎた世界観の結末を描くのは、至難の業ではなかったはず。


しかし、本作は計算された緻密な脚本で、物語の終焉を飛躍することなく描ききっている。上映時間が182分もあるが、体感的には前作よりも短いと感じるほど。

というか、あまりにも描くテーマが多く、これでも、かなり圧縮したんだろうという印象は受けた。


メインキャラクターだけで32人もいる登場人物の活躍も均等に割り振られていて、メガホンを取ったルッソ兄弟のその配置の適切さには改めて舌を巻いた。



ありとあらゆる面が『インフィニティ・ウォー』と対になっていて、1年待たされただけの価値はある。久し振りに「映画を観た」という満足感が味わえる欲張りな集大成的作品。
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