へたれ

ヘイル、シーザー!のへたれのレビュー・感想・評価

ヘイル、シーザー!(2016年製作の映画)
4.0
久しぶりのコーエン兄弟らしいコメディであるとともに、劇中劇の秀逸さにも満足。
見所は、ジーン・ケリーばりのタップダンスだけど歌詞がホモエロティックなダンスシーン、大根役者の訛り矯正シーン、キリスト教ユダヤ教各宗派揃い踏みで話が全く噛み合わない会議シーン、ジョージ・クルーニーが往年の歴史大作映画を踏襲した大仰な演説をするところなど。
誘拐事件だけでなく、妊娠騒動、同性愛疑惑、赤狩りへの反動、軍拡競争など、騒動てんこ盛りなので、2時間弱という尺では散漫な印象になってしまうのは否めないけど、デフォルメされたハリウッドの黄金期のあれこれを楽しんだ後で、ジョシュ・ブローリン演じる主人公が何を正しいことと選んだかを考えると感慨深く、コーエン兄弟の作品の中では一番後味が良かった。
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