LalaーMukuーMerry

ピエロがお前を嘲笑うのLalaーMukuーMerryのレビュー・感想・評価

ピエロがお前を嘲笑う(2014年製作の映画)
3.4
存在するのは確からしいけど、恐ろしげで何も分からないダークネットの世界。その世界で暗躍するドイツの天才的ハッカー集団による、愉快犯罪の顛末記、・・・をよそおったミステリー・サスペンス作品。
          *
最後に「ファイト・クラブ」のような落ちがくるので、エッ! そういう作品だったの?!と驚くが、さらにもう一度どんでん返し、という凝りよう。
          *
でもなぁ、主人公の正体の謎にフォーカスしたストーリー展開でもなかったし、どんでん返しがあってもそれがどうやって成されたのかも説明がないし、ポイントが全然絞られてないので、驚きも感心も小さくて、ミステリー・サスペンスとしてもイマイチな感じの作品でした。
          *
何も知らないから確かな根拠もないけれど、機械語を操る主人公ベンヤミンの性格を除いて、このハッカー集団は私の想像するハッカー集団とは大分違う。酒飲んでドラッグやって遊びまわるのが目的で、そのためにハッキングをやりまくるというようなハッカーはいないと思う。(裏社会でオレオレ詐欺をやっている反社会的組織の人間が、昔ながらの暴力団とは全然違って、真面目なサラリーマンのような話し方をするのと同じ) 
          *
ハッカーやらサイバー攻撃を心配する前に、ネット監視の現状を心配をした方が良いでしょう。その意味で「スノーデン」「シチズンフォー」などがオススメです。てか、この作品をこんな視点で見ようとした私がおバカでした。