「どんでん返し」や「衝撃の結末」的なコラムや特集などには、必ずと言っていいほど名前があがるこの作品。
ドイツ映画を意識して観たのは久しぶりな気がする。
学生時代は透明人間的に存在感が無かったが、いまは天才ハッカーのベンヤミンと、その仲間たちで結成されたハッカー集団「CLAY」
そして彼らも憧れる存在である、正体不明の有名ハッカー「MRX」
要は彼らのプライドとエゴのぶつかり合いなのだけれども、サスペンス要素も強い。
前半はMRXはいったい誰?の思考に捉われ、後半はどんなどんでん返し?の思考へと切り替わる。
供述シーンがベースなので、個人的にはどうしてもユージュアル・サスペクツがちらつくが、結果それもミスリードとしてうまく運ばれたのかもしれない。
個人的にはもっと全体的に散りばめられた伏線をラストに向けて爽快に回収するどんでん返しの方が好みかもしれない。
この作品はそれがちょっと後半に偏り気味に感じ、物足りなくもあった。
どこか奇妙な友情劇はお気に入り。
個性が集まった集団は見ていて楽しい。