ドルフィンキック

スペシャルID 特殊身分のドルフィンキックのレビュー・感想・評価

スペシャルID 特殊身分(2013年製作の映画)
3.9
劇所公開時、映画館で観ました。

ドニー・イェン扮する潜入捜査官とジン・ティエン扮する女刑事が、黒社会に挑むお話。

香港映画お得意の黒社会への潜入捜査ものですが、暗くて重たいシリアスな作品と言うよりも、どちらかと言えば、ノワール色も、薄くて、明るくて、軽いタッチのノリの作品だったので、全体的に、潜入捜査ものならではのハラハラドキドキするような、「緊迫感」は、殆ど感じられませんでした。ですが、アクション濃度が、高くて、尚且つ、親子愛やラブコメなど、色々な要素が、詰め込まれた作品なので、十分に、面白い作品だと思います♪

主演のドニー・イェンとヒロインのジン・ティエンとの掛け合いが絶妙で、何だか、楽しそうだったり、母親思いの息子を好演して、ドニー・イェンのお茶目な一面も垣間見れて、微笑ましく思いました♪

それから、お話のテンポが良く、特に、これと言ったダレ場もなく、サクサクと進んで行ったので、最後まで、飽きずに楽しめました♪
映像や音楽も、良かったと思います。
ランニングタイムも、お手頃だったこともあり、あっという間の99分間でした。

物語面に関しては、お話がとっ散らかっていたので、少し分かり辛い箇所もありましたが、本作は、ストーリーよりも、アクション主体の作品で、ストーリーは二の次だと思っているので、劇中で繰り広げられる超絶アクションや宇宙最強のアクションスター・ドニー・イェンの魅力を存分に楽しむための作品だと割り切って観るのが吉ではないでしょうかね。

アクション面に関しては、計算された華麗なアクションではなくて、MMA(総合格闘技)を取り入れた激しいガチンコアクション全開!のリアルファイトで、終始、見せ場、見せ場の連続で、とても気分が高揚しました。

冒頭のドニー・イェンVSロー・ワイコン、そして、ラストバトルのドニー・イェンVSアンディ・オン、どちらの対決も、正に「名勝負」で、とても気分が高揚しました。
その他のバトルも、怒涛の拳脚アクション&サブミッション(関節技)が、炸裂していて、どの技や動き(ムーブ)も、カッコ良くて、とても観応えがありました。

例を挙げると、敵に囲まれたレストランでの大乱闘や脱出あり、肉弾戦では、三角締め、フロントフェースロックなどの関節技あり、腕を決めて、顔面への連打あり、顔面、ボディーへと上下に打ち分けて、炸裂する高速パンチあり、ショルダースルーあり、腕を関節技で決められた相手の体を担ぎ上げてのパワーボムあり、アリキックあり、ソバットあり、ローキックあり、サイドキックあり、ハイキックあり、カカト落としあり、首相撲からの膝蹴りあり、ムエタイばりの超高速の膝蹴りあり、初代タイガーマスクを彷彿とさせるようなフォームの美しい華麗なローリングソバットあり、旋風脚などの大技ありと、技の種類が豊富で、色々なファイトスタイルが取り入れられていたり、技の展開も、次から次へと、パッ!パッ!パッ!と早かったので、途中で、退屈しませんでした。実践格闘技ではなくて、台本で、勝敗の決まった、アクション演技なので、長々と、密着戦や関節技が続くと、途中で、飽きて来てしまいますからね。(個人的な意見ですが。)

肉弾戦以外のアクションだと、壁を駆け降りるアクロバティックな銃撃戦あり、ドニー・イェンが他の場所にジャンプして、移動したり、ジン・ティエンが高所からジャンプして車の上に着地するパルクール風のドロップあり、走る狭い車の中での関節技ありと、観ている側を飽きさせないように、アクションに、色々なアイディアや工夫が施されていたので、最高でした!!!!!
さすがに、アクションは、ドニー・イェンと谷垣健治導演と「るろうに剣心」のアクション・チームが手掛けただけのことはありますね。

特に、クライマックスのカーチェイスからラストバトルに掛けての畳み掛けるようなアクションに次ぐアクションの連続は圧巻でした!!!!!!
ドニー・イェンの空中での姿勢が、美しい、ローリングソバットは、何度観ても、惚れ惚れするくらいにカッコ良くて、しびれてしまいました。

残念だったのは、「導火線」のラストバトルで、激闘を繰り広げた、ドニー・イェンとコリン・チョウとの再戦が無かったのは、寂しく思いましたが、総合的に考えると、激しいアクション満載&ドニー・イェンの魅力全開!のアクション映画だったので、とても楽しめました♪

映画を観終ったあとの後味が、良い作品なので、アクション映画を観てスカッとしたい方には、お勧めの作品だと思います。

80年代の活気のあった頃の香港アクション映画を思い出させてくれるようなエンターテイメント色の強いエネルギッシュな熱いアクション映画でした!!!!!

そして、何と言っても、ヒロインを演じた、ジン・ティエンが、透き通るような白い肌と整った顔立ちが、美しくて、とてもお綺麗な女優さんだったので、見惚れてしまいました。
横顔も、とても可愛いですね。
佐藤藍子さんと小沢真珠さんを足して二で割った感じでしょうかね。
ルックスの美しさだけではなく、アクションも、多分、部分的には、ダブル(代役スタント)を使用されているかもしれませんが、ガンアクション、スタント、肉弾戦と、なんでもこなせて、身体能力も高くて、カッコ良くて、素敵な女優さんだと思います♪
ジン・ティエンは、「ポリス・ストーリー/レジェンド」で、ジャッキー・チェンと、そして、本作で、ドニー・イェンと、二大スターとの共演も、果たして、今後の活躍が、益々、楽しみですね♪