鍋レモン

共犯の鍋レモンのレビュー・感想・評価

共犯(2013年製作の映画)
3.2
⚪概要とあらすじ
『光にふれる』のチャン・ロンジー監督がメガホンを取り、一人の少女の死から透けて見える現代の社会問題に切り込んだサスペンス。

男子高校生のホアン、リン、イエは、学校に行く途中の路地で同じ高校に通う女子高校生シャーの変死体を発見する。偶然その場所を通りかかっただけの三人だったが、一緒に彼女が死んだ原因を探り始める。やがて彼らは、彼女が同級生からいじめを受けていたのではないかと考え始め...。

⚪キャッチコピーとセリフ
“孤独の先には、何があるの?”

「皆が信じれば本当になる」

⚪感想
それぞれの事情が少し絡みついたサスペンス作品。

日本映画でも韓国映画でもない台湾映画の味がでている?
不思議で切なくなんとも言えない。

驚きの展開、どんでん返しとまではいかないけど物語の行く末は面白かった。
謎の部分というか語られない部分も多いけど。

この学校の学生服の清楚感凄い。白っ!!って感じ。可愛くてかっこいい。

自殺をしたシャーの真相に迫っていく中で分かる真実と信じに姿を変える嘘。

オープニングからかなり映画と内容が盛り込まれているけどネタバレしないレベルなのがいい。

ホアンはどこか謎めいた少年。
どこか脆そうで機転が利く。

イエは先生から不良みたいに思われているっぽかった。タバコ吸っていたしね。
イエの俳優さんがめちゃくちゃかっこよかった。たまに平野紫耀さんに見える角度がある。

リンはかなり頭がいいらしい。友人はいるけど頭がいいから頼りにされている?

シャーはとにかく謎めいた少女。女優さんが可愛かった。齋藤飛鳥さんと橋本環奈さんに似ていた。

特に凝った作品という訳ではないんだけれど、人間の孤独や苦しみが細かく表現された作品だと思った。

カウンセラーやイエが絡むとろくなことがないと決めつけた教師はクソ。

色味やセットの使い方が綺麗だった。
爽やかさがありつつ甘ったるく暗い。

リメイクするならシャーは小松菜奈さんだなと。

孤独。
寂しさ。
共感できて涙が出た。

自殺、いじめよりは孤独や寂しさがテーマな気が。



⚪以下ネタバレ



「皆が信じれば本当になる」が重要そう。

シャーの死の要因が嘘によって作られ、仕返しをし、その結果かホアンは溺れ死ぬ。しかし、ホアンの妹は兄が虐められていたことを知っていたため、その死が虐めていた人のせいだと考え、報復を願う。ホアンが溺れて死んだ際にリンとイエがいたがリンは走って逃げたためイエが2人で居たと広まり、イエがホアンを殺したのではないかと。その後、ホアンとイエの他にもう1人いたと噂が広まる。

結局のところシャーの死は誕生日プレゼントのネックレスを拾おうとした反動で落ちてしまったらしいとなるけどどうなんだろうか。視聴者に委ねてるのかな?

ホアンはいじめられていて一緒にいる誰かが欲しくて嘘をついた。

シャーの死が自殺としないのであれば、シャーとホアンは死にたくなかったわけだし、これからリンとイエを待ち受ける運命はかなり残酷なのでは。

⚪鑑賞
GYAO!で鑑賞(字幕)。
鍋レモン

鍋レモン