kazuかず

あんのkazuかずのレビュー・感想・評価

あん(2015年製作の映画)
4.9
街の一角にあるどら焼き屋”どら春”
その店を1人で切り盛りする店長。母親と二人ぐらしの中学生で どら春 が唯一の居場所である わかな。突然どら焼き屋に現れ働かせて欲しいと頼む老女 徳江。

心に何かを抱え込んだ3人が、どら焼きの あん作り で繋がり、人としての在り方、心の拠り所を問うヒューマンドラマ。徳江の持病であるハンセン病という重いテーマも盛り込み、人間は生きるうえで何が大切かを痛切に訴えかけた内容であったとも思う。

樹木希林、永瀬正敏は言うまでもなく、樹木希林の孫にあたる内田伽羅(きゃら)の自然な演技も良かった。美しい風景と登場人物の自然な演技、今作の河瀬直美監督の演出は本当に素晴らしい。

ラスト10分は、これでもかというぐらい涙が溢れかえりましたf^_^;『KANO』もそうでしたが、永瀬の演技にはほんまに泣かされます。

エンドロールで流れる秦基博の『水彩の月』が映画の余韻をうまく包み込んだ名曲。

老若男女問わずオススメの逸品。

明日6/6は神戸ハーバーランドに、河瀬監督、樹木希林、永瀬正敏が映画終了後に登壇するらしい。いいなぁ〜。

2015.6.5 イオンシネマ明石
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