あんがすざろっく

怒りのあんがすざろっくのレビュー・感想・評価

怒り(2016年製作の映画)
4.0
豪華キャストで魅せる力作。
それぞれの役者に引き込まれ、困ったのは皆さん見事な演技なので、誰に感情移入して良いのか、迷いましたね。
渡辺謙さんは娘との距離感に戸惑う父親を体現します。
その娘役、宮崎あおいさんの何という危うさ‼︎
上手いですね。何の説明がなくても、彼女がどんな人物なのか、しっかり伝わってきます。

殺人事件の犯人と思しき3人、松山ケンイチさん、綾野剛さん、森山未來さんと、それぞれに影を持たせ、信じたいと願う相方の思いが溢れます。いや、見ている鑑賞者にも、それぞれを「信じたい」という気持ちを抱かせます。
その3人に訪れる、それぞれの結末。信じていたのに裏切られる、やり切れなさ。
信じてやれなかった自責の念。
これからもずっと信じ続けるという強い気持ち。
クライマックスに至り、様々な感情が巻き起こります。
日本映画の底力を感じる作品です。

広瀬すずさんは頑張りましたね。演技とは分かっていながら、ハードな撮影だったと思います。
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