ぼのご

絶叫のオペラ座へようこそのぼのごのネタバレレビュー・内容・結末

絶叫のオペラ座へようこそ(2014年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

「実際に起こった出来事をミュージカルで忠実に再現しています」
っていう冒頭の文章と、忠実に再現する気が全くない内容とのギャップがふざけていて笑えた。それと犯人のメタル感が最高。

演劇キャンプの参加者が結構ぶっ飛んでいるのに、皆イマイチ垢抜けていない感じがなんか独特。地味に嫌な奴多いし、明らかに怪しい管理人のおじさんとか、主人公のストーカーになりそうな男の子とか、真犯人っぽい人ほど普通にいい人だったりして、色々クセがあって面白かった。あと作中でオペラ座の演劇を歌舞伎風にするって話があったけど、仮面のデザインだけは一応歌舞伎風ではあるものの世界観は歌舞伎というより中華風で、日本人から見たら余計にツッコミどころ満載。

演劇キャンプの脚本家が配役とかを決めるからキャンプ内ではそこそこ権力持っていて、自身の権力を使って甘い汁飲もうとしている様子が気持ち悪かったけど、こういう人って実際にいるんだろうなーって思うと暗い気持ちになる。その分、後々の粛清はやり過ぎではあるけどカタルシスも多少あった。

犯人のメタル感が特に好みで笑えたけど、主人公姉弟が思いのほか可哀想でちょっと落ち込んでしまった。もう少し救われてほしかったな。
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