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愛と平成の色男のHKのレビュー・感想・評価

愛と平成の色男(1989年製作の映画)
3.8
森田芳光監督特集第12作目

当時「抱きしめたい!」などでトレンディドラマで活躍していた石田純一さんを主役にした、80年代の雰囲気の集大成とでもいうべき映画ですね。

昼間はエリート歯科医、夜はサックスプレイヤーという2足の草鞋でかける男を演じる石田純一さん。彼にまとわりつく5人の女性とのポップなラブコメディ映画となっている。

森田演出、及び80年代らしいポップでバブリーな会話、かみ合っているようでかみ合っていない会話が繰り広げられて個人的には結構好きな作品。だって、80年代のバブリーな雰囲気が大好きだもの。そりゃ好きになるよ。

あんな透明で清潔感があり光り輝く治療室で美人美女を清潔感ありながらどこか危ない臭いもしそうな石田純一が歯の治療をするシーンもとてもいいのである。

しかし、石田純一以上に目にくぎ付けになったのが、武田久美子さん!美人!艶めかしい!色っぽい!診察台に乗っているときに見事に際立つ○○○○!いいっすね!ああいいっすね!

石田純一とベッドインするところでは、森田演出らしい生活音とでもいうべき栄養ドリンクとかの瓶がカラカラと二人が添い遂げているときにベッドのシーツが波打つごとに鳴り響くのはいいですね。すごい森田的幻想世界を描いていますよ。

他にも、コンビニにダッシュして電球を買ってくるシーンなども笑った。あの頃って電球もあんなでかかったのね。

全体的にも、雰囲気はまさにバブリー、時代も平成元年なのでまだギリギリバブルが崩壊する前なのである。いかにも80年代のラストを彩るのに素晴らしい作品となっていた。

そして何よりも音楽がとても良かったです。ジャズはよくよく聞くんですけどあのサントラできるのであれば買ってみたいですね。

しかし、最後のヘリでグラグラとカメラが揺れるのは、石田純一とバブルの終わりのように感じられるようであった。

新文芸坐で見れて良かったと思う。
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