でしょうかな

みかんの丘のでしょうかなのレビュー・感想・評価

みかんの丘(2013年製作の映画)
3.8
1990年代、ジョージアのいち地域とされるアブハジアが独立を宣言し、紛争が勃発。バルト海に接するエストニアから来たマルゴスとイヴォは、それぞれ事情があってまだ帰国しない。ある日、マルゴスの家の近くで戦闘があり、イヴォはアブハジアとジョージアの兵士2人を介抱する。

実はアブハジアを架空の国と思って観ていました…実在するのかー!というか実際に起きた紛争がモデルなのかー!とはいえ、地理や歴史に詳しくなくても内容のシンプルさと普遍性から十分に理解できるでしょう。90分にも満たない時間で過不足なくメッセージを伝えている良作。
対立する立場にある二人の人間と、中立的な位置に立つ人間が交流を深めていく物語。国籍、人種、宗教…アイデンティティを元に殴り合うことなんてないのに。ちゃんと相手を見て話せば、何も違わない同じ人間なのに。偏見と断絶が人を殺す。
シンプルかつ地味なので少し評価が落ち着きましたが、地味なのが良い作品であるのは確かです。
でしょうかな

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