Kamiyo

真昼の死闘のKamiyoのレビュー・感想・評価

真昼の死闘(1970年製作の映画)
3.5
真昼の死闘 (1970) 監督ドン・シーゲル 音楽エンニオ・モリコーネ

先日 7月6日 エンニオ・モリコーネ(91歳)で亡くなって、
彼の音楽が聴きたくて、1960年代のマカロニウエスタンの曲が懐かしく
この特徴的なモリコーネの音楽、このラバの鳴き声を模したような人を食った音楽がまず印象的かつ主演の二人にぴったりでどこか「荒野の用心棒」や「夕陽のガンマン」の雰囲気を思い出させる。
(このビヨンビヨンは「シシリアン」でも聞いたような!)

冒頭タイトルバックの美しい夕景から、目をくぎ付けにされます。
『真昼の死闘』というタイトルが困りもので、あれ?真昼に死闘なんてあったっけ…(最後の決戦は夜)、という何ともピンとこない邦題です。
原題は「Two Mules for Sister Sara(「修道女サラのための二頭のラバ」)。

凄腕ガンマン・イーストウッドと尼僧シャーリー・マクレーンがメキシコを舞台に繰り広げる、おかしなおかしな冒険恋愛活劇。作品の持つ独特のユニークさは、シャーリー・マクレーンの持ち味でしょうか。イーストウッドは馬、マクレーンはロバ(ラバ?)に乗り、コンビを組んで大暴れ。 “率直な愛”がとても素敵な痛快ウェスタンです。

メキシコ北部の荒地で1人の女性が半裸にされ、3人の男に襲われそうになっていた。そこに通りかかったホーガン(クリント・イーストウッド)は3人を撃ち殺し、女性サラ(シャーリー・マクレーン)助ける。服を着て現れたサラを見てホーガンは驚いた。サラは尼僧だったのだ。

ここから始まる二人の珍道中。メキシコを植民地にしようとするフランス軍相手に戦うゲリラを支援するサラと、それに乗じて金儲けを企むホーガン。ホーガンの見ていない時は酒をあおり煙草をふかすサラ(本当に尼僧なのか…?)。道中にはインディアンの襲撃あり、列車爆破あり…、そしてクライマックスのフランス軍の砦の爆破へ。

ラストは入浴中のサラの部屋にドアを蹴破って押し入ったホーガンが、靴のまま浴槽を飛び込み(この時のシャーリー・マクレーンの表情が最高)サラと愛し合うというワイルドなラブシーンです(笑)。

イーストウッドとドン・シーゲル監督のコンビはのちのダーティ・ハリーでも息のあったところを見せていて、イーストウッドはこの監督から大きな影響を受けているらしくそれが後の彼の作品にも色濃く現れていることがわかる。

シャーリー・マクレーンがとても魅力的でした
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