ニトー

スター・ウォーズ/最後のジェダイのニトーのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

えースターウォーズにそこまでの思い入れがないので、すごく表層的なものになってしまいます。みんなのように、やいのやいの言えないのが少し残念だったりもします。模範的映画ファンにとってのスターウォーズが自分にとってはトランスフォーマーという、ある種の不幸というか(自分はそれも含めて大好きなんですが)、すでにからして半笑いで済まされる立場にあるわけで、鬱屈とした思いがスターウォーズに対してなくもないんですが、それは脇に押しやってep8について。

すでに述べたとおりスターウォーズに大して思い入れがない自分は、粗もそこまで気にならない分、普通に楽しめましたでございます。もちろん、多くの人が指摘しているとおり「ローズかわいくない」とか「結果論として牢屋に入れられただけなのに、それでいいのか」とか「吹っ飛んだ直後まで間近にいたのにやたら遠くから歩いてくるな」とか「修行感ないな」とか「そんな作戦があるなら先に言っとけばいいのに(これに関しては、冒頭でポーがやらかしているので、それを憂慮して黙っていたのでしょうが、そもそもファンとしてはポーのやらかしがどうなのと思うのでしょう)」とか「そんな堂々と密集して逃げたら撃墜されるだろうに、どうしてそんなに余裕しゃきしゃきなのよレイア」とか(思ったら案の定やられてるし)とか、スノークの成金バスローブとか不意打ちとか「君らはスノークを守るためにいるのに殺されたあとに動き出してどうすんの」とか色々あるんですけれども。

それでもアガる場面は多い。
ひとつはなんといってもカイロ・レン。ちなみに、みんながep7のときにレイやフィンやポーを推しているときに、自分は一貫してカイロ・レンことベン・ソロくんを推していましたよ、ええ。ネタ的にも一人のキャラクターとしても。それがどうしたことか、みんなep8で「アダム・ドライバーよかったねー」とか言い出してるのがちょっと不服。こちとらおめーらがおもちゃにしてたレンくんのことが2年前から一番好きだったんだよゴラァと言いたい気持ちもある。なんかね、アダム・ドライバーが今年(去年も含め)に色々な作品に出て成長したからep8におけるアダム・ドライバーの演技を称賛してる人がいますけどね、それは順序が逆なんだとep7からのレンくんひいてはアダム・ドライバー推しの自分は言いたい。

それはいいんですが、やっぱりレンくんが持つ本来の複雑な内面を見事にアダムは演じきってくれていると思います。ep8の予告が出たときからあの顔つきに「おや?」と思ってましたが、我が意を得たりといった感じ。

本作では数少ないライト・セーバー戦もかなり荒々しい感じになっていて、そこも個人的には好感触。セーバーの使い方も工夫が凝らされていましたしね。もちろん、ジョン・ウィックとかアトミック・ブロンドみたいなスタイリッシュかつ生臭いっていうワンカットのような美しさとかはありませんが、それでもやっぱりアクションの見せ方が上手いと思うのは、今上げた二つのような長いワンシーンでなくともカットの割り方やタイミングなどが適切に作用しているために違和感がないということ。96時間とか、じゃない方のイップマンとか酷いですからね。

あと、スノークの部屋のデザインとかレンくんとルークがやり合う星の色彩設定はかなり関心しました。塩の下の血のような地というのは中々絵的にも見ごたえがあっていいですよね。雨宮監督のハカイダーのラストバトルもこんな感じでしたね、そういえば。

ルーク関連はまあ、確かに文句が出るのもわかる感じはしますが最後の戦いでちょっと許せちゃうくらいのスターウォーズへの思い入れなので、あれはあれでアリかなと思います。
それとハイパースペースの突撃の瞬間のカット。あそこは本当に良い。細かい部分を除けばあそこは滾りますです。ハイパースペースって、てっきりワープみたいに空間をてんで繋いでるのかと思ってたので、やや違和感はありましたが。

とまあ、ep8についてはこんなとこでしょうか。映画を趣味にしている人にとっての祭事みたなものなので次も当然見に行きますが、どうやってケリをつけるのか気になるところ。
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